このブログでわかること
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昇進・昇格試験を控えているあなた!
面接は絶対に避けられませんが、どんなことを聞かれるのか?果たしてちゃんと答えられるのか?不安でしょうがないのでは?
上司や昇格した先輩に聞いても、記憶があやふやで全然覚えていなかったり、逆に会社が情報統制していて漏らすことができなかったり。
じゃぁ自分で調べようと思って、昇格試験攻略本や解説サイトを読んでも、当たり障りのない無難な回答ばかり。
これじゃ自分がライバルを差し置いて、正しく目立つことなんてできません。
そして、巷の対策本やブログは上っ面な無難な回答例ばかりで参考にならない・・・
ちなみに僕は、一度昇格試験に落ちてしまい、5年後奇跡的にリベンジのチャンスが巡って合格することができました。
その経験を活かして、社内研修を担当したり、このブログを運営したりしているのですが、僕は失敗と合格の両方を知っているからこそ、どちらも重要なポイントを説明することができます!
「落ちたらどうしよう!?」「緊張しちゃう・・・」
そんなことを考える前に、この記事を読めばきっと目の前がパッと明るくなります!
このブログで面接で昇進・昇格の確率を高める!
「なるの部屋」では、一貫してどんない人でも昇進・昇格を目指すべき!と訴えづづけています。
ここでは、昇進・昇格時に避けられないのに、最重要視される「面接」をクリアし、社内昇進・昇格を成し遂げるための方法をお伝えします。
昇進・昇格するとしないでは雲泥の差
今世の中では、「負担が増えるから出世したくない」という若者が増えているそうです。
でも現実には、昇進・昇格するとしないではめちゃくちゃ大きな差があり、その先の人生がまるっきり変わってしまいます。
まず収入面では、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」の結果によれば、非役職者の平均月収が30万2.8千円のところ、課長級だと51万2千円とおよそ21万円もの差、単純に計算すれば年収で251万円もの差になります。
また、もし転職するにしても現職のキャリアが基本となるので、管理職の場合には「ハイクラス転職」を狙えますが、非役職者だと転職すれば最悪一からやり直し、新卒と同じような扱いを受けることも。
昇進・昇格は失敗できないのが現実!
実は、一旦昇進・昇格に失敗してしまうと、リベンジは難しいんです。
なぜなら、あなたの後にたくさんの後輩が待ち構えているので、次のチャンスが後輩に優先的に回ってしまうから。
まさにワンチャン。失敗したらジ・エンド。
出世レースは本当に非情です。
多くの会社では面接が最も重要視されている
管理職への昇進・昇格には、試験(筆記テスト)、面接、小論文といった考査をクリアしなければなりません。
昇進・昇格試験についてみる ☞ JMAT/NMAT GMAP-BF インバスケット・ゲーム
その中でも面接は、あなたの適性を確かめることができる唯一の評価方法であるため、ほとんどの会社では最も重要視されています。
しかも、長くても30 分間という限られた時間の中で、あなたを最大限にアピールしなければならない。
ここで失敗などできないんです。
しかし、面接の内容はプラックボックス
上司や先に昇格した先輩に、面接でどんな質問をされたのか聞いてみても、ほとんど覚えていないか記憶があやふやで頼りにならないのでは?
もし覚えていたとしても、その人たちの回答が正解なのか怪しい・・・。
面接の内容も、毎年変わってしまうこともあります。
逆に面接の内容は、候補者間の公平性を保つために社内で情報統制が取られていて、情報が得られないこともあります。
どんなことが質問されて、どう答えていいかわからない
でも、安心してください。
この記事で厳選した 11 の質問でほとんどがカバーできます。
これらは、社内研修を担当する僕が、書籍やインターネットで調査した500以上の昇進・昇格面接の事例と、僕自身が経験した2回の昇進・昇格面接で質問された内容を分類・分析し、11にまとめテンプレート化したたものです。
実際の面接では、各候補者に同じ質問が繰り返されないように、切り口を変えて質問が展開されます。
しかし、これらにスッと答えられるようになれば、トリッキーな質問に対しても理路整然と切り抜けられます。
質問の中で面接官が本当に知りたいことも、具体的な事例を使って解説しています。
あなたの状況に応じてアレンジしてください。
この記事を参考にすると、面接に対する不安をほぼ完全に払拭できます。
ぜひこの記事の内容を実践して、昇格成功の可能性を高めてください!
これらの質問と模範回答はハイクラス転職にも応用可能
実は、社内昇進・昇格面接での想定質問と模範解答は、管理職としてのハイクラスな転職活動にも応用が可能です。
逆に転職活動での採用面接対策が、会社の昇進・昇格面接でも直接使にも応用できるんです。
もし今の段階で転職活動も視野に入れているのなら、こちらのリンク先の記事で詳細情報を確認してください。
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☞ 管理職 (マネジャー) 向け 「ハイクラス転職」情報をみる
合格への7ステップ・ロードマップ
この記事で紹介する11の回答テンプレートだけで合格がぐんと近づきますが、そのテンプレートを埋めるために、また本番でそれをうまく使いこなすには十分な準備が必要です。
きれいな形にならなくても、いったんこのステップを参考にして昇進・昇格面接を迎えてください。
ステップ1:情報を集める(自分の過去を振り返る)
これは、過去に会社の昇進・昇格試験どんな質問があったか?という情報を集めるのではなく、自分のこれまでの会社人生を振り返るステップです。
(もちろん過去の質問については情報を集めるべきです。)
数日かけても良いので、過去のメールをひっくり返し、次のことをよく思い出して全部「具体的」に書き出してください。
自分の社会人生を振り返る
- どんな業務を行なってきたか
- どんな成果を上げたか
- どんな失敗をしたか
- どういうふうに反省したか
- その反省を活かすことができたか
- どんな苦労をしたか
- どんな人に協力を得たか
- 同僚や後輩に何か与えてきたか
会社を知る
会社に対する自分の思いも書き出してみましょう。
ただ自分の会社が自分の周辺以外で、どんな事業 (製品・サービス) をしているか、どんな業績を上げてきたか、株主向けにどんな約束をしているのかなど、自分の会社について意外に知らないものです。
会社のウェブサイトや会社四季報などから情報を集め、ここ10年ぐらいの財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー報告書)と株主向けの公表資料を眺めて、次のことを「具体的に」考えてみましょう。
会社でどんなことが良い思うか・会社のどこが好きか
会社のどんなことが不満か・改善すべきと思うか
昇進・昇格試験を知る
それと、あとでも説明しますが、誰が面接官になる可能性があるのかについては、絶対調べておいてください。
ステップ2:情報をまとめる
ステップ1で書き出した情報を時系列並べて、俗にいう「職務経歴書」、Curriculum Vitae (CV) のようにまとめてみてください。
あとの面接回答テンプレートに活用します。
ステップ3:回答例を作る
このあとで紹介する、回答テンプレートを埋めてください。
注意点も必ずよく見ながらら書くと良いです。
ステップ4:口頭で練習する
ステップ3で作成した回答例を、空(そら)で詰まらずずに答えられるよう必ず面接で話す大きさで声を出して、「口」で覚えてください。
その際に、その回答例の言い回しが変だったと感じたり、話していることの矛盾を感じたり、修正しなければならないことに気づきます。
何度も何度もこれで推敲して、練習を通じて自分で納得できる回答例を作り上げてください。
ステップ5:体調と精神を整える
練習を繰り返すことが、最高の緊張防止になります。
加えて、「やってやる」「かかってこんかい!」といった形で戦闘モードを作り上げる練習も忘れずに。
(これについては後で説明します)
本番に備え、生活リズムは整えておきましょう。
ちなみに僕は、1回目 (落ちたとき)にはこれをしなかったため、 緊張しすぎて本番前夜に眠れなくて、お酒を飲んで何とか寝ようともしましたが、結局一睡もできませんでした。
ステップ6:本番
いざ本番当日!
緊張しないで、この記事の方法を参考に、脳内のアドレナリンとセロトニンを上げましょう!
ステップ7:振り返る
実は、終わった後にほっとしてそのまま終わるのではなく、気持ちを整理しふり返ることが大事なんです。
なぜなら、合格したあとにマネジャーになって、自分がこの準備で理解したことが、後々の部下の育成に直接役立つからです。
そして、もし不合格となった場合には、その失敗原因を転職活動に活かせるからです。
詳細は、この記事の中で解説していますから、最後まで観てくださいね。
昇進・昇格面接の面接官と形式
昇進・昇格が決まるまで何回面接が行われるかは、会社の昇格のプロセスによりますが、ここでは最終面接を想定します。
複数回あったとしても、最終面接と同様の対策を取っていれば、間違いありません。
面接官は誰?
面接官が誰かによって、話すことが変わるので、絶対に誰になる可能性があるか事前に調べておいてください。
(これぐらいは、先輩や上司もさすがに覚えているでしょう。)
ただそれでもわからなかった、というときもあります。
公正な選考を意識して、2~3人、進行役 (人事部の管理職が多い)、 人事部長、自分の所属する部以外の部長以上の重役の場合がが多いので、それを想定しましょう。
規模が小さい会社では、ここで代表取締役・社長が面接官として登場するかもしれません。
基本的な面接マナー
当たり前の注意点ですが、
- 面接室のドアをノックして「どうぞ」と言われてから入ること
- ドアを入って面接室に入ったら、その場で立ったまま「本日は、どうぞよろしくお願いします」と大きくはっきりとした声であいさつし、礼をすること
(あまりにも、深くお辞儀をしてしまうと、謝罪のようになってしまうので、ほどほどに) - 「どうぞ」と促されてから着席すること
- 姿勢を正して座り、質問に対しては面接官の目を見て話すこと
を徹底してください。
これは、あなたが基本的なビジネスマナーを瞬間的に実践できるか試されているからです。
無作法になってしまうと、落とされる可能性がかなり高くなってしまいます。
よくある質問と必勝回答テンプレート (落ちる人はこう答えている)
それではよくある質問とその回答例を、面接の標準的な進行に合わせて説明していきます。
ここでは、NG回答例も合わせてなぜダメなのかも解説。
一見無難に答えられていそうな回答も実は大きなマイナスになるので、本当に気をつけてくださいね。
これらを空で答えられるまで、口頭で練習を繰り返すことが重要です!
【質問1】 自己紹介をお願いします/あなたの職務経歴を説明してください。
面接官が確認したいこと
どんな大きな会社でも、昇格者候補になるということは、あなたがある程度社内で目立つ存在になっているということなので、面接少なからずあなたを知っているはずです。
全く初めて会うということはそんなにないと思います。
ですから、ここではあなたの詳細を、一から知りたいのではありません。
あなたがどんな部署にいてどんな実績を上げたのか思い出したいということと、
あなたがきっちり自分を論理立てて説明できるかということが質問の目的です。
NG回答例
私は当社でX年間、部門での経験を積み重ね、成果を上げるために努力してきました。最近では 〇 プロジェクトでチームリーダーを務め、プロジェクトの成功に貢献しました。
⇒ 具体性に欠けます。自分の成果を上げるためだけに努力してきたとしか捉えることができず、会社への貢献度がわかりません。
OK回答例
私は当社でX年間、部門で 〇 の役割を担ってきました。
最近では 〇 プロジェクトでチームリーダーを務め、プロジェクトの成功に貢献しました。
その中で🔲という経験をし、△ということを学びました。
今後これを 〇 という場面で活かしていければと考えています。
ポイント
✔ 説明は時系列で、2分以内でまとめる
✔ 経歴が長く、多く部署での経験があっても、全部を説明する必要はない
✔ 推薦を受けた要因となる経歴を少し詳しめに説明
✔ 大事ではないその他の経歴は、所属部門の名称だけでよい
✔ 経験したトピックとそこで学んだこと、可能なら将来の展望を説明
【質問2】なぜ管理職となることを望んでいるのですか/管理職として何を達成したいのですか?
面接官が確認したいこと
昇進・昇格への動機や望む理由、そしてキャリア目標を知り、会社への献身度を測ることが目的です。
しかしここではそれ以上に、昇進・昇格の前後で何が違うのか、管理職としてどういった形で会社に貢献できるのかを確認したいのです。
NG回答例
管理職となることで、自己成長の機会を得られると考えています。また、より多くの責任を負うことで、会社への貢献をさらに高めたいと思っています。
⇒ 具体性に欠けます。どんなふうに自己成長したいのか、責任は何なのか、あなたが昇格することでどのように会社へ貢献できるのか全く伝わってきません。
OK回答例
私は管理職となるを、自分の 〇 という部分についてより🔲といったことを伸ばすことができる、自己成長の機会だと考えています。
また、それによりさらにメンバ-をまとめ上げ、△ といった部分において多くの力をマネジメントすることで、当社の 〇 という部分を成長させることに貢献できると考えています。
より多くの多くの責任を負うことで、会社への貢献をさらに高めたいと思っています。
ポイント
以下のことを、想定されるポジションを例に具体的に説明
✔ 管理職となることで、どんなことが達成できるのか
✔ どんな職責を担うことができるのか
✔ どんな貢献が期待できるのか
【質問3】あなたの業績や貢献について特別な事例を教えてください。
面接官が確認したいこと
あなたの業績と苦労したこと、それをどのように乗り越えたのかを知ることで、あなた自身や会社が将来に必ず経験する困難やトラブルに対して、うまく対処することができるのか、また部下を始め周辺の協力者を巻き込んで、改善の方向に導くことができるのかを評価します。
NG回答例
前回のプロジェクトでは、コスト削減策を導入し、効率を向上させたことで、年間の収益を X%増加させました。
これは私のチームと協力して達成した成果です。
⇒ 表面的なことだけで、全くその苦労や、工夫したポイント、マネジメントやリーダーシップを発揮したことが伝わってきません。
OK回答例
当社の 〇 という課題について、🔲ということで乗り越えられないかと考えていました。
ところがそれには △ を乗り越えねばなりませんでした。
そこで、私は 〇 と考えそれを達成するために🔲が必要と考えました。
そのために私は、上司とチームメンバーを説得し、△を実践しました。
結果、年間の収益を X%増加させることができました。
このことで、収益を上げるスキームが確率し、PDCAが回り続けると考えます。
ポイント
✔ 課題提示>それを乗り越えなければならない点>そのために行ったことの理由と効果>次への展開といったふうに論理的に課題と対策を講じたことを提示
✔ 常に問題意識・課題形成力があることを主張
✔ またここで、「私は」「私が」と自分が主体であることを、主語で表現
【質問4】過去のリーダーシップ経験を教えてください。
面接官が確認したいこと
「質問3」と被るところがあります。
この質問が別にされることがあるので、予備としてリーダーシップを発揮したことを主張できるトピックを複数用意しておきましょう。
面接官は、あなたの今のリーダーシップ力をこれまでの貢献を通じて再評価したいのです。
おそらく、面接官はあなた自身のプロファイルに目を通している、もしくはどんな貢献をしたかを既に知っています。
その貢献度の根拠や背景を知ることで、あなたのリーダーシップ力の裏付けをしたいのです。
NG回答例
Xプロジェクトでチームを率い、タイトなスケジュールを守りながら成果を上げました。
コミュニケーションと調整能力を活かし、チームを結束させました。
⇒ 表面的な成果を主張しているだけで具体性に欠け、面接官が知りたいことに応えていません。
OK回答例
Xプロジェクトでは、〇 人という限られたリソースで🔲という短い期間で △ を達成しなければなりませんでした。
そこで私は 〇 ということをチームに説得し、実行に移すことができました。
そのなかでメンバーが △ ということに苦しみましたが、それを私が 〇をすることでサポートし動機づけることで、最終的にチームとして🔲を達成することができました。
ポイント
✔ チームの中でどういうリーダーシップを発揮したのかを具体的な事例をもと説明
✔「私は」「私が」という主語を持って説明
✔ 自分が考えた工夫とチームリーディングにおけるその効果を具体的に説明
【質問5】あなたの自分の強みと弱みは何ですか?
面接官が確認したいこと
自分の信念をしっかり持っているかということと、自分の思い込みだけではなく強みと弱みを客観的な指標を持って常にその改善が図られているのかを評価します。
なぜなら、管理職としての成長の期待度を評価するだけでなく、部下や同僚に対して公正な評価をし、それに基づき育成ができるのかを知りたいからです。
NG回答例
私の強みは優れた問題解決能力と柔軟性です。一方、時間管理に課題を感じており、それを改善中です。
⇒ なぜそれが強み弱みなのか具体的に見えていませんし、何をどう改善していくのかが見えません。
さらに管理職としての強み・弱みを説明できていません。
OK回答例
私の強みは問題解決力と柔軟性と考えています。
例えばXプロジェクトの 〇 という問題の中で🔲という課題がありました。
私は、これを △ が原因であることを同定し、それに取り組みました。
それには 〇 というマインドセットを変えなければならなかったのですが、チームを説得してこれを解決していくことができました。
ただ一方で△という事例があり、 〇 から🔲という指摘を受けていたことから、自分には △ を改善しなければならないということを認識しています。
私は、〇 を取得することでこれを改善するよう取り組んでいます。
ポイント
✔ 具体的な事例を添えて説明することで、あなたの強みがどのように会社に貢献したのかを説明
✔ 弱みについても第三者の評価に基づいていることを説明
✔ それらを受け入れ具体的に改善を図っていることを説明
✔ 管理職としてより成長できることを期待させる
【質問6】あなたがチーム内でコミュニケーションをとる際に気を付けていることを教えてください。
面接官が確認したいこと
特にCOVID-19パンデミックで在宅勤務が日常になったことで、さまざまな企業が従業員間のコミュニケーションをどのように円滑化するか、どのように在宅勤務の従業員の行動を管理するかが課題となりました。
コミュニケーションの活性化はアイディアを生み、企業を活性化するために必要です。
そのコミュニケーションに対して、独自のアイディアがあるのかを確認するのがこの質問の目的です。
NG回答例
過去のプロジェクトで、異なるバックグラウンドやスキルを持つメンバーと効果的に協力し、共通の目標を達成しました。
コミュニケーションと共感力が鍵でした。
⇒ 何に気を付けているのか説明できていません。あなたなりの創意工夫が知りたいのです。
OK回答例
私はコミュニケーションを取る際に最も気を付けるのは、積極的傾聴を心がけるということです。
自分の言葉を挟まず相手の考えを最後まで聞き取り、自分からその考えを「~考えなんですね」と確認します。
そのあとに、自分なりの意見を言うことにより、相手がより自分の意見を受け入れやすくなります。
また、現在コミュニケーションの課題は、在宅勤務が増える中で対面で親密に話がしづらくなったことと言われています。
しかし私は逆に、この在宅勤務でより親密な相談ができるようになったと考えています。
なぜなら、今のWeb会議システムでなら、周囲の目を全く気にせず話ができるため、また相手の顔が見えないことで、かえって本音が聞くことができます。
もちろん対面の方が良いことがありますので、目的によりコミュニケーションの方法を使い分けるようにしています。
ポイント
✔ 管理署のコミュニケーションの方法として、「積極的傾聴」を外すことはできない
✔ 想像ではなく、実際に取り組んでいる工夫を具体的に説明
(この場合は、Web会議システムの活用について。今はなくてはならないツールとなったが、有効に活用できる方法は企業としても欲しいアイディア)
【質問7】将来のキャリア目標は何ですか?
面接官が確認したいこと
会社があなたに期待していることと、あなたのキャリア目標がどのぐらいシンクロするのかを知りたいのです。
NG回答例
昇格後は、部門やプロジェクトの戦略的な方向性に対する貢献を目指しています。また、リーダーシップスキルの更なる磨き直しを進めたいです。
⇒ 戦略への貢献が何を指すのかわからないですし、イメージできないので面接官はあなたの将来を想像できません。
リーダーシップスキルも何を磨くのかよくわからないです。
つまり昇格後あなたの目標が会社の何にシンクロするのかを主張できていません。
OK回答例
私は、〇 ということに重きを置いていますので、🔲(社外のこと)に貢献したいと思ってきました。
昇格後もそれは変わりません。
ですから、昇格することでよりより多くの力を得るポジションを目指し、当社が最終的🔲に貢献できるようにすることで社会からの信頼を得ることが最終目標です。
また、私はその職責を果たすために、△ の取得に取り組んでいて、〇 までにそれを達成することを目指しています。
ポイント
✔ どのような理由でそのキャリア目標を目指しているのか、具体的なビジョンを示す
✔ 管理職という立場を使って社内外でどのようなことを達成したいのかを、自分なりに具体的に示す
✔ 今取り組んでいる自己研鑽を説明
✔ これからの具体的な貢献を期待させる
【質問8】過去の挑戦的な状況でどのように対処しましたか?
面接官が確認したいこと
質問3に通ずる質問ですが、挑戦的な状況あるいは困難に立ち向かう姿勢と、問題解決力、危機管理能力、ストレス耐性を確認したいのです。
NG回答例
過去にはプロジェクトの予算が大幅に削減された際、リソースを最適化し、効率を向上させる方法を見つけました。危機管理能力を発揮しました。
⇒ 自分のプロジェクトの都合しか説明できていませんし、それに対するあなたの立場や、何を提案・リードして効率化できたのか、具体的なものが見えてきません。
リソースの最適化もまだ管理職ではないあなたが、勝手に人をアサインできるわけではないです。
危機管理能力を持ちだしたところは、良いアイディアです。
OK回答例
私がリードした、〇 年の🔲プロジェクトでは、当社の △ のために予算を大幅な削減のため活動が制限されました。
そこで私は、本プロジェクトの役割分担の見直を提案し、チームメンバーや上司そして緩解組織長からの同意を得て実行に移すことができました。
その際、〇 という困難が待ち構えていましたが、これは事前に想定していたことであり、〇 が根本原因であることを特定したので、チームからの協力を得て乗り越え、最終的に少ないリソースで🔲を達成することができました。
ポイント
✔ 具体的なトピックを取り上げる
✔ その根本原因の特定する
✔ ここでは、以下に取り組んでいることを説明
・ 他者からの協力(問題解決力)
・ 常にトラブルを想定しているのか(危機管理能力)
・ 根気づよく立ち向かうしつこさがあるのか(ストレス耐性)
✔ 質問3、4と重複するが、切り口を変えてこの質問が追加されることがあるため、最低でも3つはこういった困難・トラブル経験を準備
【質問9】他の候補と比べて、なぜあなたが選ばれるべきだと思いますか?
面接官が確認したいこと
あなたの普段の業務では見えにくい独自の価値、あなたが他の候補者よりも特別である理由や、組織にとっての付加価値を確認します。
NG回答例
私は経験と成果を持ちながら、常に学習と成長を続けています。
会社の価値観とビジョンに共感し、積極的に貢献していきます。
⇒ 全く独自性がみえません。
OK回答例
私は、実は〇という側面があります。
過去に🔲という経験をしたことがその要因だと思います。
おそらくその経験は他の候補者にはないもので、私はこれが当社の△という方針や、当社の 〇といった課題の解決に役立つのではないかと考えています。
ポイント
✔ 自己分析のもと他の候補者にはないであろう独自の価値を提示
✔ それを会社への適合性と貢献意欲に結びつける
【質問10】チームメンバーや他部署の人、場合によって社外との対立や困難な状況での対処経験はありますか?
面接官が確認したいこと
コンフリクトをマネージするのは管理職の重要な役割です。
その経験や能力が十分かを確認します。
NG回答例
はい、過去には異なる視点を持つチームメンバーとの対立がありましたが、オープンなコミュニケーションと妥協を通じて問題を解決しました。
共通の目標に向かって協力できる方法を見つける努力をしました。
⇒ 具体的に説明していないので、本当にそれが評価すべきコンフリクトマネジメント能力なのかわかりません。
OK回答例
以前からも 〇 部と 🔲 部は、その利益が相反するため常に 〇 ということで衝突することが問題となっていました。
しかし私たちには △ という共通の目的・目標があるはずです。
そこで私は対立を機会として捉え、ミーティングを開催し、両社の言い分をすべて洗い出して、共通する部分を見つけ出し、それを切り口として同じ目標へ向かうためのロードマップを作成しました。
これにより、対立する部分と協力できる部分が明確にでき、立場の相互理解により建設的な議論が促進されました。
ポイント
✔ 対立や困難な状況での対処経験を提示
✔ それに対して自分が取り組んだことを説明
✔ その取り組みが何に結びついたのかを説明
【質問11】最後に当社や部門に対して何か質問はありませんか?
面接官が確認したいこと
管理職となることへの意欲やこだわりがあるのかを確認します。
また常に会社に対する問題意識がないのか、課題形成力があるのかを確認します。
NG回答例
いいえ、大丈夫です。特にありません。
⇒ 最後で面接を早く終えたい気持ちはわかりますが、それが面接官に伝わってしまします。意欲がないと判断されかねません。
OK回答例
✔ 私は当社の 〇 というところが🔲によりより改善するのではないかと常々考えています。この点について経営層の方々はどのようにお考えなのでしょうか?
✔ 私は当社に △ というマネジメントが必要だと思っています。実際に当社の管理職に必要な要素、特に他社とは異なる要素はどのようなものなのでしょうか?
✔ これから △ の方向に向かうということですが、会社としてこれによって得られる効果と、マネジャーがこれにどう貢献すればよいか教えていただけますか?
ポイント
✔ 普段から疑問に思っていることを正直ベースで質問
✔ 管理職、つまり経営層として
・常に組織を見ているか?
・自分はこう考えているけれども会社としてどう思うのか?
を確認
✔ 最後の質問は、自分の興味やプロアクティブな姿勢を示す絶好の機会
✔ 会社の痛い課題をあえて挙げて、自分ではこうしたい、こう変えたい、でもそれにはこんなマイナス面もある?ということを勇気を持って提示
(ただ理にかなっていなければ危険。否定されてた場合は、そうなんですね、と素直に聞き入れる。)
面接の最後にきっちり感謝を述べる
当たり前ですが、面接官の目を最後まで見て、起立後に大きくはっきり「本日はありがとうございました」とお礼をすることを忘れないようにしてください。
昇進・昇格の成功確率を上げる準備、対策とコツ
実は、11の回答テンプレートを上手く活用するには、コツが必要です。
次にそれを解説していきます。
面接官が質問の真意と「評価項目」を知ることが最も重要
各質問で、面接官が知りたいことを理解せず、的外れなことばかりを答えている候補者を管理職に登用したいと思いますか?
だから、その真意を読み解いて、面接官の要求を満たさなければなりません。
上の11の質問それぞれに面接官が確認したいことを説明していますが、質問の目的は以下に集約されます。
✔ 人事記録上の実績の裏付け
推薦書、職務経歴書 (CV) 等の人事書類にある記載の詳細を確認するため、具体的な事例をについて尋ねます。
✔ 適性の確認(リーダーシップ/マネジメント力/コミュニケーション能力/ストレス耐性 など)
実績や経験、エピソードから、チームの管理を任せても大丈夫なのか、会社の意思や方針を正しく理解しているのかなどを確認します。
またマネジャーは「チームを動かして組織として成果をあげる」役割です。
これは管理職と一般の社員の間の、非常に大きな違いです。
その責任を正確に理解しているかも問われます。
✔ ビジョン
マネジャーとて、成長志向がないと部下の育成を図ることはできません。
なぜなら、教える側も常に勉強し続けなければ、根気よく部下を指導することなど到底できないからです。
面接では、自己の成長に向けた見通しを持っているのか、将来像があるのかを確認します。
さらに、将来幹部候補になる意欲があるかも併せて確かめます。
✔ 熱意
当然、仕事への情熱がある人しか昇格なんかさせません。
その情熱が「見せかけ」かどうかが問われます。
見せかけかどうかの見極め、それは「具体性」で決まります。
面接官に仕事の詳細は伝わらないかもしれない、でも細かいことまで詳細に説明しようとする姿勢で、あなたの本気度がわかります。
だから、先の11の回答テンプレートでとことん具体性に拘っているのです。
具体性のない上っ面な回答は、あなたの評価を落とすだけです。
すべての回答に具体的なエピソードを添える
面接官を印象付けるには、具体的なエピソードがもっとも効果的です。
すべての回答に具体的な体験談・エピソードを添えてください。
面接の評価用シートにはおおよそ以下の評価項目が設けられているので、これらを裏付ける具体的なエピソードを準備してください。
- これまでの実績
- プレゼンテーション能力
- コミュニケーション能力
- 決断力・判断力
- マネジメント力
- ストレス耐性
- コンプライアンス
- ビジョン
絶対に、台本を作って口頭練習することが必要
質問に対して、
- 回答に時間がかかる
- 「えー」「あー」などが多い
- 支離滅裂
- 説得力がない
のような回答をすると、一発アウトです。
ですから、これら11の回答テンプレートを使って、あなたの回答の台本を作って、何度も空(そら)で話せるように口で覚えるまで、面接を想定した大きさで声を出して練習してください。
✔ 台本の作成
各回答テンプレートを基に、台本はPREP法をベースにして
- 結論 (Point):私は~です。
- 理由 (Reason):なぜなら~だからです。
- 例示 (Example):例えば~ということがありました・
- 再度結論 (Point) :だから私は~なのです。
といった構成にすると、納得性が各段に向上します。
✔ 声を出しての練習方法
声を出して空で瞬時に答えられるぐらい「口で覚える」ようにしてください。
- できればICレコーダーやスマホで録音して、ハッキリ発音しているか、「えー」「あー」を連発していないかをチェックしましょう。
- 上司などに練習につきあってもらって、フィードバックをもらうようにしてください。
僕は自分の昇格面接では限られた時間しかなかったので、お風呂で練習してのぼせるぐらいやりました(笑)。
これで格段に面接での印象をアップさせることができます。
緊張しないためにすること
本番に向けて脳内のアドレナリンとセロトニンを上げる増やす方法を知るとが大切です。
アドレナリンを上げる
怖がってはだめです。飲まれてします。
人によってアドレナリンを上げる方法は違うのですが、あくまで僕の場合は、「戦闘モード」を作り上げることです。
「やったてやる!」「かかってこんかい!」
拳を強く握って、「面接」という「敵」と闘い、やっつけてやる気持ちに持っていく・・・
怖がってはだめ、「怒り」にも似た気持ちを作り上げる自分なりの方法を見つけてください。
セロトニンを上げる
「この昇進・昇格面接がダメだったら、人生終わりだ・・・」
と深く考えすぎていないですか?
実は、ダメでもまだ選択肢があります。
昇進・昇格だけがキャリアアップではない。
それを理解すれば、幸せホルモンのセロトニンを上げることができます。
もしかすると逆に、広く可能性を探るチャンスになる可能性があります。
こちらの記事では、昇進・昇格できなかったときにでもキャリアアップが望める方法を解説しています。
失敗例から学ぶ合格ポイント
人によって、不合格となった原因は多様です。
面接で具体性を欠いて良い印象を与えられなかった、緊張しすぎてうまく自分をアピールできなかった、そもそも実績が足らなかった・・・
ここでは、あくまで僕のケースですが、一度目の失敗を振り返ってそれを活かし、二度目のチャレンジで合格に結びついた点を紹介します。
上司や先輩の言うことを鵜呑みにしない
一度目の昇格試験の際、その当時の部門で面接の練習をさせられました。
そのとき自分の上司以外のマネジャーからもいろんなアドバイスを受けました。
それらは、自分ではこういう答え方をしたという勝手な思い込みのため、言っていることがバラバラ・・・
自分を偽って、過剰にアピールさせようとさせるばかり。
自分が思う回答をしないとダメ出しをくらう。
いま思えば、そんな上っ面な浅い回答は、面接官にバレてしまいます。
だから2回目は、変にアドバイスを求めず、自分の経験から生まれる具体的な自分自身の言葉を考えて臨みました。
いくら試験自体うまくいっても「出来レース」で落とされることはある
一度目の昇格試験では、筆記試験も面接も他の候補者と比べて特段悪かったとは思っていません。
正直落ちると考えてませんでした。
でも落ちちゃった・・・
その原因の一つに、「ポジション」がありました。
昇格したあとの「ポジション」がちゃんと用意されていたのか?
失敗したあとに、4月の人事編成をよくよく考察してみると、僕の場合「ポジション」がそもそもなかったんです。
合格した他の候補者をみるとちゃんとそのポジションが用意されていた。
会社は非情です。
基本失敗できない昇進・昇格試験に、そんな「出来レース」を用意している。
だから落とされたからと言って、あなた自身に非があるとは限らないんです。
昇進・昇格面接のまとめ
この記事で厳選した 11 の質問でほとんどのケースがカバーできます。
ただし、これらの質問と回答例には、あなたの経験、個別の状況に合わせて調整が必要です。
さらに、すべての質問に対し、必ず具体的な体験談・エピソードを添えることが大切。
また質問への回答には必ず原稿を書いて、これらを空(そら)で答えられるまで、口頭で練習を繰り返しましょう。
そうすれば、自信を持って、落ち着いて、明確かつ誠実に回答でき、あなたのどのようなビジネスシーンにおいても冷静に対処できることを主張できるでしょう。
実際の面接では、各候補者に同じ質問が繰り返されないように、切り口を変えて質問が展開されます。
しかし、これらにスッと答えられるようになれば、トリッキーな質問に対しても理路整然と切り抜けられます。
あなたの昇進・昇格面接で、手応えが得られるように頑張ってください!
おわりに:社内昇進・昇格のタイミングがハイクラス転職の大チャンス
昇進・昇格は社内で生き残るだけの手段ではありません。
そのために磨いたスキル、経験は社外に活かすことができるから。
自分の社会人としてのキャリアの全体像を振り返り、またこの先を見積もって、改めて見つめ直す良い機会です。
管理職となったら、あるいは今なろうとしているなら、ハイクラス転職も視野に入れてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
- 管理職になれば、ハイクス転職成功の確率が高まります。
- 転職活動を同時併行すれば、社外での自分の市場価値がわかり、管理職として不足していることが明らかになって、効率よくキャリア形成を計画できます。
- 昇格試験に失敗したとしても、別の企業で管理職 (マネジャー) として転身できる可能性を秘めています。
僕はこのブログでずっと言っていますが、転職活動と昇進・昇格への取り組みには相乗効果があります。
実際に転職するしないに関わらず、転職エージェントや転職サイトに登録して社外のチャンスを見て世の中での自分の立ち位置を確認することで、自分にとって納得できるキャリアが何かがはっきりする。
転職をスコープに入れておかないと、本当の自分の可能性を知らないまま損をしてしまうかもしれません。
併せて検討いただけたら嬉しいです!


