転職

初めて転職を思い立つきっかけ:自信を持って!決して身勝手じゃない

2024年1月31日

著作者:pch.vector/出典:Freepik

このブログでわかること

この記事は、次の方におすすめです。

あるきっかけ初めて転職を思いたった人
同時に不安でなかなか転職活動に踏み出せない

どんな人でも何らかのきっかけで、今の会社を辞めたいと思ったことが一度はあるはず。

もしそのきっかけが、自分の努力ではどうしようもないことなら、転職に活路を見出すことは正当な考えです。

この記事を読めば、その正当性を具体的に理解することができ、自信を持って転職活動を始めることができます。

[表示] をクリック

転職活動を思い立つきっかけはみんな一緒

この記事に訪れた人は、自分が転職を少し考え始めたけれど、その「きっかけ」が身勝手な考えと思い込んで、転職活動へ踏み出すのをためらっているのではないでしょうか?

身勝手なんてことは絶対にありません

厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果の概況」によれば、年間で実に 497 万もの人が転職しているのです。

転職はあなた自身の特別な行動ではありません。

そして、こちらを見てください。
人材紹介会社やシンクタンクの独自調査によれば、転職を思いついたきっかけ上位はそれぞれ次のようになっています。

順位イナビエージェント調査doda 調査Biz Hits 調査
1給与・評価制度給与が低い・昇給が見込めない職場の人間関係
2労働時間昇進・キャリアアップが望めない収入への不満
3人間関係社内の雰囲気が悪い仕事内容への不満
4仕事のやりがい尊敬できる人がいない勤務時間への不満
5経営方針業界・会社の先行きが不安休日への不満
6企業の将来性スキルアップしたい キャリアアップしたい
7もっと上を目指したい人間関係が悪い/うまくいかない会社の将来性に不安
8個人的な理由会社の評価方法に不満があった体力面での不安
9肉体的または、精神的につらい
10労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある)
転職関連会社の3社の調査による「よくある転職のきっかけ」

多少順序が異なるようですが、おおよそ同じきっかけが上位を占めています (同類のきっかけを色分けしています)。

みなさんいかがですか?
転職を思い立ったなら、当てはまるきっかけがこの中に必ずあるはずです。

僕は、「もっと上を目指したい (このままでは頭打ちということに気づいた) 」ということが主な理由でした。
若いころには、「精神的につらい」と考えたこともあったけれど・・・。

これらの「きっかけ」って、果たして悪いことでしょうか?

一つずつ解説していきますね。

給与・評価制度

自分の勤め先の給与水準が妥当か労働に見合った金額かは、いったん転職活動をしてみて他社の状況を見ないとわからないです。

それと自分の頑張りに対して会社からの評価が低いと感じたときも、積極的に転職活動を始めてみて自分のキャリアのレベルでどのぐらいの年収でオファーがありそうかを、確かめてみるとよいです。

そういったお金や評価の問題で転職することが「同僚を出し抜く、裏切る」ことになるという感覚を持たない方がよいです。
あなたは、自分の努力で「他に良い条件の企業がある」と気づいただけ。

僕も転職してみて自分の評価が年収レベルでおよそ 100 万円低かったことに気づいて、前職に長くとどまっていたことに後悔したぐらい。

自信を持ってください。

ただしくれぐれも、転職活動のことを周囲に知られないように。他言無用。

人間関係・対人関係

職場人間関係で苦しむ人は多いです。

厚生労働省『 令和4年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況 』によれば、実に 26.2% もの方が職場の人間関係 (対人関係) にストレスを感じていると報告されています。

だから、人間関係で転職を思い立つのはよくあること。

もし、あなたが職場の優秀なリーダーあるいは経営者であれば、マネジメント (人的な職場環境の管理) で自ら改善できるかもしれない。

でもそうでなければ、あなたの努力ではどうしようもないことです。
相手にもめごとの非があったとしても、異動させることは現実的に難しい。
(僕の前職ではハラスメントがあった社員を異動させるという最悪の状況でした)

異動願いを出すか? 転職するか?
ご自身のキャリア上、どちらが得だと思いますか?

社内異動では、目当ての部署に行けたとしてもあなたの経歴に少なからずミソをつけたり、場合によっては深く傷つけたりする。
でも転職なら、そういった関係をリセットしつつキャリア形成を継続できる。

このように、転職は人間関係の問題を解消する最も良い方法のひとつで、ごくごく当たり前の行為なのです。

仕事のやりがい

厚生労働省「令和元年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況」の「3現在の職場での満足度」によれば、正社員のうち今の仕事の内容に「満足」または「やや満足」している人の割合が 68.7%、 「どちらでもない」が 20.5%、「不満」または「やや不満」が 9.9% だったと報告されています。

僕は数値を見て、意外にみなさん現状に満足しているんだ、と感じました。

ただ満足しているのと本当にやりたい仕事をしているのは、別の次元のことかもしれません。
本当に最高に希望した職業についているのはごくわずかな人。

会社に勤めるということは、自分の時間とスキルや能力を売って雇用している会社は基本的にその使い方が自由な状態のことなので、あなたがその会社で好き勝手な仕事にありつけるわけではありません。

でもおそらくこの記事に辿り着いた方は、少なからずキャリアアップをしていくことを目指していると思います。
そんな志の高い人は、仕事へのやりがいを追求しているでしょう。

もし、本当に就きたい職業と今の仕事のやりがいを比較してその差が大きいなら、「転職」で埋めるのは正当な行為です。

スキルアップ・キャリアアップしたい

先に述べたようにこの記事を読んでいる方は、心底キャリアアップしたい人だと思います。

会社が社員の人材育成に積極的でないなら、あなたが別の会社にその機会を求めることも正当な考えです。

また昇進・昇格のプロセスが不明、あるいは大企業で競争が激しくそれが極度に難しいなら、外にその機会を求めないとあなたの才能が埋もれてしまうリスクがあります。
(高校野球で都市の有力選手が競争の少ない地方の高校で甲子園を目指すのと同じです)

僕の場合は、役職定年から逆算して自分の残りのキャリアを考え、その数年の間で自分がポジションを上げ昇給し続けられる可能性が、あまりにも低いと思いました。
また役職定年後の社員の待遇が悪い上に、自分の能力を発揮できる環境にありました。
まだ伸びしろがあると信じているのに、年齢という理由で、キャリアアップに限界があることに納得できず、転職を志すようになりました。

企業の将来性・経営方針

  • 今いる業界に詳しいほど、自分の会社の将来が読めてしまう。
  • なのに経営者が打ち出す方針に可能性を感じられない。

キャリアアップを目指している方や管理職であれば、余計にこんな不安を感じることが多くなりますよね。

あなたが、相当の企業の運営に裁量権がないかぎりは、意見することすら難しい。

これも自分ではコントロールできないことなので、転職がキャリアチェンジの有望な選択肢です。

勤務時間

勤務時間は自分でコントロールできます。
というよりも、企業が従業員にコントロールできる/しなければならない環境を整える義務があります。

もし企業がそれを怠っているなら安全衛生上の問題であって、いわゆる「ブラック企業」に該当します。

そこで苦しんでいるなら遠慮せず、こちらにリンクを貼りましたから公的な相談・通報窓口に連絡してください。

しかし事業や顧客の特性上、自分の職務と照らし合わせると、短い労働時間を期待することができない場合があるのも事実。
業界や職種を大きく変えなければ、労働時間を解消できないことも。

そんなときは、異動で職務を変えるか転職で未経験の業界や職務を検討しても良いです。

僕の経験ではその両者の成功確率は五分五分ですね。
でも、希望して異動した場合は遺恨が残るので、転職の方が少しおすすめかも。

身体・精神面での不安

これは、もう緊急。

もしすでに健康上で問題が発生しているなら、すぐに産業医に相談してください。
緊急避難的にはこれが一番有効です。

とりあえず今の危機から大きく逃れることができる。
次のことは、それから落ち着いて考えましょう。

僕は、入社して数年で心の病に冒されていて一人きりで苦しんでいました。
でもあまりにも辛くて思い切って産業医に相談することで異動することができ、その後道が開いていきました。
逆に言えば、一人で抱え込んでいたことで、8年間のキャリアを失ってしまったのです。

僕のようにならないためにも、できるだけ早く相談することをおすすめします。

産業医がいないよ、産業医に相談しても解決しなかった、という方は
こちらの相談窓口「こころの耳」を利用してみてください。

あらゆる立場の方が相談でき、解決のために必要なところを紹介してくれるほか、会社に働きかけて良いプレッシャーを与え、環境を変える手伝いをしてくれます。

もちろん、転職して環境を改善することも有効な方法です。

こういった場合には、個人で求人を探したり応募したりしなければならない、ハローワークや転職サイトはおすすめできません。
精神的にも肉体的にも負担が大きいからです。

ですから、オールラウンドにサポートしてもらえる「転職エージェント」の利用を強くおすすめします。

あわせて読みたい

でも、健康の問題で転職を考えているなら、外部や応募先へそのことが漏れないか心配ですよね。

転職エージェントは「職業安定法51条1項」により、求職者から得た個人情報について厳密な取り扱いが義務付けられています。
特に病歴は。個人情報保護法でも「要配慮個人情報」に位置付けられるため、特に厳重な管理が求められています。

各エージェントのウェブサイト (フッターなければヘッダー) には必ず「個人情報の取り扱いについて」や「プライバシーポリシー」が提示されています。
それらの内容を読んで、こういった「要配慮個人情報」の取り扱いについて確認してみてください。

まとめ

僕はこのサイトで常に訴えているのは、キャリアアップしたい/しなければならないとき、その問題や課題を努力で解決できるなら会社に残って昇進・昇格を目指し、自分ではコントロールできないなら転職で活路を見出すことです。

今回説明してきた転職を思い立つ「きっかけ」は自分の努力では変え難いことばかり。
そして望む形で転職するには時間がかかるもの。

だから、これらの真っ当な「きっかけ」があれば、今の会社を辞める辞めないに関係なく、今すぐに転職活動を始めるべきです。

明るい未来は、行動を始めた人にしかやってきません!

    • この記事を書いた人

    なる

    キャリア形成ブロガー|綿密な取材と自身の転職経験と実績に基づき、転職・昇格に関する有益情報を発信| マネジャーとして多くの若手社員を指導・育成|心の病を乗り越えてハイエンド転職を実現|転職で年収アップ 100 万円以上を達成|現在外資系企業マネジャー|関西在住|これからも皆さんの社会人生活が少しでも豊かになるように情報発信していきます!

    -転職