このブログでわかること
この記事はこんな人におすすめです。
✔ 普段から上司から厳しくされていて凹んでいる人
✔ 上司の厳しさに納得がいかないけれど、どのように対処したら良いかわからない人
この記事を読んで厳しくされる人とされない人の違いを理解すれば、その適切な対処方法がわかります。
💡 公平な指導を受け入れれば成長につながる
💡 理不尽な厳しい指導に対しては、キャリア形成を阻害する要因となるため、毅然と対応する
凹むことなく、迷うことなく、上司からの厳しさに立ち向かうことができます。
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上司から厳しい指導をされて凹んでいませんか?
なぜ自分がこんな目に合っているんだろうと悩んでいませんか?
そして周りを見渡すと、上司からの厳しい指導を受けていない人がいるので、「なんで自分だけ・・・」と落ち込んでしまう。
実はその違い、様々な要因が絡み合っています。
僕は、プロフィールにも書いた通り、若いころ上司からのハラスメントに苦しみ、デキない上司たちのために長い期間キャリア形成を損ないました。
けれど、必死に勉強して苦労して、ようやく会社で昇格しマネジャーになることができました。
そしてその苦労を糧に、できる限り公平に効果的に部下や社員を育成するように心がけて、指導や育成に最も重要なことはなにか?ということに対する一つの解答を得ました。
それは部下からの信頼を得ること。
僕は信頼を得ず一方的に厳しく指導することを、身勝手なハラスメントに近いと思っています。
この記事ではそんな思いも込めて、厳しい指導を受けて悩んでいる人たちのツライ思いを解消するために、その厳しさの理由や心理に加えてどのように対処すべきかについて、具体的に探っていきます。
この記事を是非現役マネジャーにも読んで欲しい!
あなたのマネジメントにおける、その厳しさが間違っていれば、部下の育成を阻害するばかりでなく、チーム・組織ひいては会社全体の効率性が低下し、場合によっては損害を与える可能性すらあります。
是非ご自身の言動を振り返って、間違いに気づいて、今すぐ正してください!
厳しくされる人とされない人の違い
その苦しみを解消するには、その違いを把握することから始めましょう。
上司から厳しくされるかされないかは、次のような要因に左右されます。
スキル・経験が不足しているか
業務の遂行に必要な能力や知識が不足していると、上司としてそれを正さないことには業務が進まないので、指導される機会が増えます。
結果的に厳しい言葉を浴びせられることがあります。
上司を 恐れて報連相を怠っていないか
厳しい上司に対して恐れや不安を感じていると、報連相を怠ってしまうことがあります。
業務の進捗状況や問題点を適切に報告できないと上司からの信頼を失い、厳しい言葉を浴びせられる可能性が高まります。
おどおどしているか毅然としているか
厳しい上司に対しておどおどしてしまうと、ますます厳しい対応をされる可能性があります。
常に毅然とした態度を示す多くの人は、上司からの信頼を得ていることが多いです。
そもそも指導を厳しすぎると思い込んでいないか
上司との信頼関係ができていて厳しい指導を受けるのが当然だと真摯に受け止めることができる人は、「厳しさ」にさほど悩みません。
逆に、その厳しさが自己満足的な行為とわかっていて、真剣に受け止めない場合もあります。
状況を理解しておけば、上司の言葉に過剰に反応することなく、冷静に適切に対処することができます。
公平に厳しいかどうかを見極める
公平な厳しさの場合と身勝手な自己満足の場合では、対処の仕方が違います。
これを見極めるには、以下を検討してください。
従順なほど、おとなしいほど、厳しくしていないか
こういった部下ほど、上司としては指導をしやすいので、ついつい厳しくしてしまうことがあります。
しかし、これは悪意がなかったとしても公平な対応とは言えません。
完全否定かその後に指導があるか
上司からの厳しい言葉を発したあと、そのまま放置する場合は、上司のストレス発散のためだと言わざるを得ません。
ただその直後また数日後に具体的な指導やアドバイスが続く場合、厳しい言葉をかけて成長や改善を促すことが目的です。
厳しい指導を受けた際には、その後の上司の行為が伴うかにも注目することが重要です。
厳しい指導がみんなの目の前で行われるか
会議や同僚がいるオフィスで上司が厳しい指導を行う場合は、チームに対する影響をほとんど考えていません。
他の部下の前で厳しい言葉を浴びせられることで、部下の信頼やモチベーションが低下する可能性があるので、「叱るときは他者がいない場で」というのがマネジメントの鉄則にもかかわらず・・・。
「チームの業績を上げたい」ことがきっかけがまっとうあるものの、「指導したい」という欲求を満たすことが目的なので、もっての外。
公平ではありません。
自己満足な厳しい指導をする上司の心理
自己満足な厳しい指導を行う上司の心理はどのようなものでしょうか?
部下やチームの失敗の責任をとりたくない
業務の失敗や問題が生じた際、自分の評価をできるだけ傷つけたくないため、部下やチームの行動に責任転嫁しようとします。
適切な指導やサポートを行わず、代わりに厳しい言葉を浴びせることで、自身の責任を軽減しようとする傾向があります。
断っておきますが、そもそもチームの失敗の責任を取れるからマネジャー (管理職) になるので、本末転倒と言わざるを得ません。
部下に対する優位性を維持したい
部下を常に自分の下に置いて自分の言うことに従わせたい、常に上の立場でいたいという欲求を満たすために、部下を攻撃する人がいることも確かです。
部下は、あくまで協力者・協働者、そして仲間。
決して手下や奴隷ではない!
厳しい優秀な上司を演出したい
厳しく指導して、「上司」として活躍している姿を、その上の部長や経営層にアピールしたいと言う思惑もあり得ます。
近頃は、「エンゲージメントサーベイ」といったもので、社員の意識調査を行う会社が多くなってきています。
その中には必ず上司との関係性に関する質問があります。
組織ごとでこれが評価されるため上司は丸裸。
そんな思惑は諦めた方が自分のためです。
育成のための厳しさの心理
上司が厳しい指導を行う理由として、本気で部下の育成を目指すことも当然あります。
それには以下のような心理が働きます。
見込みがあるから厳しい
部下にポテンシャルを見出しており、その成長や能力の向上を期待して、厳しい指導で成長を促す意図がある場合があります。
指導の直後や数日後に、具体的なアドバイスや進捗確認などを目的としたコミュニケーションがあるのかが、見極めのポイントです。
欠点を直して評価を上げたい
上司は部下に低い評価を与えたくありません。
低い評価を与えるには部下に説明できる明確な理由が必要です。
できる部下の評価ほど簡単なものはない。
でも、能力に欠ける部下の評価はやっぱり難しい。
だから部下の欠点を修正して、低い評価をなんとか上げたいという心理が働きます。
そのため部下の成長やキャリアの発展を考慮し、厳しい言葉を使ってでも成長をサポートすることがあります。
これらの心理や理由を理解しておけば、上司からの厳しい指導を受けたとき、それに凹んだり悩んだりしません。
僕の体験記
僕は前職でマネジャーとして、多くの部下が伸び悩んでいるのをみてきました。
中には、あまりにも仕事ができないので、他の部下から苦情を訴えられる人も。
その部下に僕の上司「パワハラ部門長」は、彼に対して何もせず安易に低い評価を与えようとしました。
僕はそれは違うと反抗。
これまでの上司がその人を見限って誰も育成していなかったので、仕事ができないのは当たり前です。
そこで僕はこっそり、彼に対してワンツーマンの特別特訓で、与えた目標を達成させるように細かく指導しました。
それが厳しかったり、エコひいきだったりしたかもしれません。
そんな最中、僕は (パワハラ部門長の仕向けた報復人事で) 違う部署へ異動となり、その努力も時間切れ。
彼は「パワハラ部門長」の意図で降格に・・・
でも彼は「最後まで、ありがとうございました」と言ってくれました。
本当にごめんね。ちから及ばず・・・
厳しい上司への対処
厳しい上司との付き合いは、仕事のストレスや不快感を引き起こすことがあります。
そこで、厳しい指導をする上司への適切な対処法について考えてみましょう。
自己満足な厳しい指導をする上司
こんな身勝手な上司への対応は特に大変です。
しかし適切に対処すれば、指導をやめせることもできるし、環境を変えることも可能です。
愛想よくするのをやめる
部下が愛想よく振る舞うと「コイツは反抗しないな」と思わせるため、その厳さを助長してしまうことがあります。
愛想よくするのをやめて、納得できないことには「なぜそれをしなければならないのですか?」と理由を必ず求めることがポイント。
上司の間違った行動を容認しない姿勢を示すことが重要です。
ただし、尊重と礼儀を忘れずに。
ご機嫌を取ること、過剰にへりくだってお願いすることをやめる
上司の自己満足的な厳しい指導への対応として、なんとか許してもらおうと、過剰にへり下ることもあると思います。
しかし、これは一時的な解決策であり、根本的に解決することはできません。
さらには、上司が「マウント」のポジションをとったから、より厳しい態度とっても大丈夫と勘違いして、状況をさらに悪化させることも。
ご機嫌を取ることをやめて、できるだけ対等な立場で接することが重要です。
距離を置く
もしあなたの上司が自己満足的な厳しい指導を繰り返す場合、意図的に物理的な距離を置くことも必要です。
感情的な影響を受けずに業務に集中するために、上司との接触を最小限にすることで、ストレスを軽減することができます。
ただし、必要なコミュニケーションや相談を適度に行わないと、勘繰られて嫌がらせに発展することもあるので要注意です。
育成のために厳しい指導をする上司
一方で、上司が部下の成長や育成を目的として厳しい指導を行う場合の対処法、というよりは以下のような受け止め方をすると良い関係性が深まり、育成が促進されます。
フィードバックを受け入れる姿勢を持つ
上司の指摘やアドバイスを真摯に受け止め、実践することで少しでも成長できれば、さらに良好な関係性が形成され、さらなる成長につながります。
コミュニケーションを大切にする
上司とのコミュニケーションを活発にすれば、自身の目標や成長について共有する機会が増え、頻繁に上司からのサポートを受けることができます。
それが積極的な意見交換や課題解決につながり、自身が成長しやすい環境が整います。
状況を客観的に分析する
上司が指導しているその背景や意図を客観的に分析してみてください。
具体的に言えば、今チームが抱えている課題や上司がそれに対しあなたに期待していることを読み解けば、その育成を厳しくする目的が明確になります。
そうなれば、厳しい指導の先にあるものが明確になるため、あなたのモチベーションが高まり、自ずと協力する姿勢を示すことができます。
ハラスメントの場合
厳しさが過度なときは、それに悪意があろうがなかろうが、ハラスメント行為です。
その場合は、恐れずに落ち着いて、次のような対処法をとってみてください。
内部通報
現在は公益通報者保護法改正により、内部通報制度の整備が義務化(2022年6月施行) 、 正規雇用する従業員の数が300人を超える企業には、内部通報に適切に対応するために必要な体制の整備義務が課されています (300人以下の場合は努力義務)。
その指導がハラスメント行為と思えば、ちゅうちょせずにすぐに会社内の通報制度を利用してください。
その上司への影響を考えて遠慮しているのかもしれませんが、対処するのが早ければ早いほど問題が悪化するのを未然に防ぎ、その上司が解雇などの懲戒処分を受けるリスクを下げられます。
もし適切な制度がない場合は、人事部・総務部、あるいはその上の上司に相談することで厳しすぎる指導をやめさせることもできます。
厚生労働省運営「明るい職場応援団」の利用
会社の内部通報が機能していなかったり、相談したその上の上司にハラスメントの存在を握りつぶされてしまった場合は、外部の相談窓口に相談することもできます。
もっとも直接的なのは、厚生労働省の「明るい職場応援団」です。
気軽に相談できるので、ことが悪化しないうちに遠慮なく利用してください。
会社がそれでも放置した場合・あなたを異動させた場合
この場合は、もはやその会社を見限った方がよいです。
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僕の体験記
内部通報しておけば、もっと早く解決できた
内部通報していれば、早く解決できたし残してきた同僚が被害を被り続けることはなかったです。
若いころ、過剰な労働と上司からのパワハラで、「強迫神経症」を患い2年間苦しんだ僕。
家族を養う立場から、ずっと我慢しなきゃと思っていました。
でもある日突然ぷつっと糸が切れました。
それがかえって良かったのです。
「そうか我慢しなくていいんだ」
僕は産業医に相談しました。
結果として、産業医のすすめで病気だけを理由に、人事部が詳しい事情を知らないまま、僕は研究所へ異動することになりました。
しかし、パワハラの相手は僕だけではなく、その職場には同僚が数人残されていて・・・。
そういう人は自分の欲求を満たすため、ターゲットを容易に変えます。
根本原因を解決することが必要だったんですが、その当時はそんな内部通報制度が整備されておらず、日本中でもパワハラを抑制するような環境ではなかった。
いまは、いろんな窓口を通じて解決できる様々な手立てがあります。
ぜひ、ためらわず勇気を出して声をあげて下さい。
まとめ
上司に厳しくされる人とされない人の違いがあります。上司からの厳しい指導で凹んでいるかもしれません。
スキルが足りない、ミスが多いとうだけでなく、上司を過剰に恐れて報連相を怠ったり、コミュニケーションが少なかったりすると上司から厳しくされる傾向があります。
しかし、毅然とした態度をとればそのリスクは低くなります。
厳しくされる理由を理解すれば、適切に対処することができます。
それが理不尽で身勝手な上司の欲求不満であれば、正しい方法で闘うこともできます。
育成のための厳しさであれば、それが育成のための公平な叱咤ということが分かれば、反省して改善することに注力できます。
ただし、その指導がハラスメントの域に達した場合、我慢したり受け入れたりする意味がありません。
直ぐに、内部通報もしくはいきなり外部の相談窓口へアクセスし、まずはその指導をやめさせることが、あなたにとってもその上司にとっても最善の策になります。
最後に、もしマネジャーの方がこの記事を読まれていたら、伝えたいことがあります。
- あなたの厳しい指導は、特定の部下だけに行っていないですか?
- 部下に受け入れられていますか?
- 部下を成長させていますか?
- 自分の指導の方法が正しいと思い込んでいませんか?
- 厳しくしたあと気分が晴れていませんか?
- 身勝手な自己満足のためではないですか?
上司との関係性は、個人のパフォーマンスや組織全体に大きな影響を与える要素の一つです。
今一度、不公平さに気づいて早く是正しないと、近いうちにあなたが不利益を被ることになります。