このブログでわかること
✔ 今のまま薬剤師として働き続けるべきかわからない方
✔ 今よりも給与・待遇を向上させたいとお考えの薬剤師の方
✔ 薬剤師として復職できるかが不安な方
☟ [表示] をクリック
薬剤師の給与や待遇が不安・お悩みなら、やっぱり薬剤師でキャリアチェンジを!
一般的に給与や待遇を向上させるには、
- 昇格して管理職を目指す
- 資格をとって業務の幅を拡げ、手当をもらう
- 給与や待遇の良い職場に転職する
といった方法があります。
特に転職に関しては、「薬剤師確保のための調査・検討事業報告書」によれば、転職を希望・検討している薬剤師が、病院勤務では 33.9% (1年以内 5.6%+数年以内 28.3%)、薬局勤務では 23.1% (1年以内 5.3%+数年以内 17.8%) にも及びます。
実に、1/4~1/3 もの薬剤師が転職を望んでいるんですね。
「生活費の高騰のためもう少し収入を増やしたい」、「もう少し時間に余裕が欲しい」、「職場の人間関係がうまくいっていない」、「地元に帰りたい」と現職のことで悩まれている薬剤師の方が多いと思います。
この記事では、そういった薬剤師のために、公表されているデータから、個々の薬剤師にとって最適なキャリアパスとして「薬剤師としての転職」提案していきたいと思います。
薬剤師の転職方法については、こちら「薬剤師のずるい転職メソッド:厳選専門転職エージェントと転職サイト」も見てくださいね。
「薬剤師いらない」論は嘘
薬剤師の数は年々増え続けています。
なので近い将来、薬剤師が飽和して余ってしまう「薬剤師不要論」を耳にすることがあります。
それはそうですよね。
毎年 1万 3千人が大学の薬学部に入学していて、ほとんどが卒業しそのうち7千人ぐらいが国家試験に合格。しかも、薬剤師のリタイアには年齢制限がないのであまり減らず、実際に増え続けている。
しかし実際にはそんな単純ではありません。
これから説明する理由で、薬剤師が将来にわたって有望なキャリアであることを断言します。
薬剤師の有効求人倍率は驚愕の3倍以上
厚生労働省の Job Tag によれば、薬剤師の有効求人倍率 (令和4年度) は 3.29 となっています。
一般職業の有効求人倍率は、令和4年から5年にかけて 1.3 前後を推移しているので、そのちょうど 2.5 倍になります。
専門職としては建築・土木・測量技術者も 求人倍率が 4倍ぐらいで高いのですが、それ以外の業界では2~ 2.5 なです。
薬剤師の有効求人倍率は、破格で需要も高いのです。
薬剤師は地方の就職に強く勤務地に自由度がある
厚生労働省「令和2(2020) 年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」では、各都道府県別の人口 10 万人あたりの薬剤師数が公表されています。
これによれば、特に大都市だからといって、特段たくさんの薬剤師が集中するようなことはなく、都道府県にまんべんなく人口に応じてほぼ一定であることがわかります。
つまり薬剤師の職は、一般の企業、特にプライム市場に上場している企業の求人案件のように、東京もしくは首都圏や大阪に集中することなく、地方にもたくさんの就職のチャンスがあるということを意味します。
地元に帰りたい人や、都会の喧騒に疲れた方などにとっては、薬剤師が勤務地にかなりの自由度があり、地方の就職に有利な職業だと言えると思います。
厚生労働省「令和2(2020) 年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」より
これらを踏まえると、薬剤師は非常に需要が高い職業なんです。薬剤師から足を洗うなんてもったいなさすぎ。
「薬剤師の年収低い」は嘘
増え続ける数や、ドラッグストアでコンビニ店員のようにレジ打ちをする姿から、資格を取るのにお金がかかる割に薬剤師の年収が低いんじゃないかと印象を持たれることもあるようです。
しかし実際はそんなことは全くなく、安定して高い収入が期待できる職業なんです。
薬剤師の平均年収は民間企業より50万円ほど高い
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査のデータから、薬剤師の平均年齢や勤続年数、労働時間ともに平均の給与額を抽出しました。
そこから推定の年収も算出しました。
これを民間事業所 (企業) の正社員と比較すると、年齢、勤続年数、超過労働時間のいずれも少ないにも関わらず、薬剤師の方が給与水準が高く、年収ベースでは約 53 万円上回ることがわかりました。
ですから、年収が低いというのはまったくの先入観であって、実際には高い所得が期待できる職業の一つと言えます。
私立6年制の大学に通っても、だれでも十分元が取れそうですね。
薬剤師は何歳まで働ける?
厚労省のデータ:薬剤師は還暦後も長く働ける
令和3年度厚生労働省医薬・生活衛生局総務課委託事業 「薬剤師確保のための調査・検討事業報告書」では、病院及び薬局勤務の薬剤師の年齢分布※が公表されています。
これによれば、男性薬剤師の約 18%、女性薬剤師の約 15% が 60 歳以上であり、通常なら 60 歳以降も長く働くことができる職業であることがわかります。
令和3年度厚生労働省医薬・生活衛生局総務課委託事業 「薬剤師確保のための調査・検討事業報告書」より
※医師・歯科医師・薬剤師統計 個票データ(薬剤師分)/平成30 年届出データ
※従事している業務の種別を「薬局」、「病院」と回答した者を集計の対象としている。「薬局」には医薬品関係企業(店舗販売業等)は含まれない。
また、厚生労働省 職業情報提供サイト " job tag "でも、この調査結果をいろんな側面から視覚的に見ることができます。
これを使って、年齢による年収の推移を見てみると、薬剤師は 55〜59 歳で年収のピーク (717 万円) を迎え、60歳〜70歳でも平均年収 500 万円を維持することがわかります。
厚生労働省 職業情報提供サイト "job tag" より
このように高齢でも 500 万円以上の給与水準を維持する職業は、他にあまりないと思いませんか?
薬剤師は何をやりがいとしているのか?
ところで薬剤師のみなさんは、何をモチベーションにしているのでしょうか?
このあたりいくつか厚生労働省や民間で調査されているので、それらの結果を紐解いてみましょう。
薬剤師はやりがいを最重要視
令和3年度厚生労働省医薬・生活衛生局総務課委託事業 「薬剤師確保のための調査・検討事業報告書」によれば、薬剤師が勤務にあたり重視する事項の1位として挙げたのが、
病院勤務では「業務の内容・やりがい」と回答した割合が 27.2% で最も高く、次いで「給与水準」が 26.3%、「勤務予定地」が 12.4% でした。
薬局勤務では「給与水準」が 33.8% で最も高く、次いで「業務の内容・やりがい」が 15.3%、「勤務予定地」が 14.7% でした。
一方、民間の調査でも同じような結果が出ています。
株式会社エクスメディカルが 2023 年 11 月に公表した、薬剤師 1,002 人を対象とした「薬剤師の仕事の実態と転職意向」に関する調査では、仕事をするうえで重要視していることとして『やりがいを感じられるかどうか(35.9%)』を挙げた人が最も多く、『給料(35.2%)』『仕事を通じてスキルアップできるかどうか(31.5%)』『プライベートと両立できる(27.2%)』『自身がやりたい仕事かどうか(26.6%)』『職場の人間関係(22.0%)』と続きました。
いずれの調査結果も、やいりがいと給与は大きなモチベーションになっています。
ではその「やりがい」とは何なんでしょうか?
薬剤師のやりがい第一位は「患者からの感謝」
そのエクスメディカルの調査では、具体的やりがいの内容で最も多かったのが『患者さんに「ありがとう」と言ってもらえる(47.3%)』で、次いで『医療貢献ができる(40.8%)』『健康のサポートができる(39.7%)』が続きました。
薬剤師は「お金」だけではなく、患者さんの健康や医療への貢献に喜びを感じることができる、素晴らしい職業なんですね。
薬剤師は退職理由として「給与」「人間関係」「労働時間」を要視していない
令和3年度厚生労働省医薬・生活衛生局総務課委託事業 「薬剤師確保のための調査・検討事業報告書」によれば、直近3年間の退職者の退職理由として、病院薬剤師では一身上の都合 (35.5%) が最も多く、次いで個人的理由 (結婚) が 13.9% と多いことが示されています。薬局薬剤師では、一身上の都合 (27.8%) が最多で、次に多かったのは契約期間の満了 (21.2%) でした。
一方、給与、人間関係、業務負担といった、よくありがちな退職理由は、いずれも数%にとどまり、平均的な薬剤師の労働条件は、さほど悪くないことが伺えます。
この結果は意外でした。
先にも述べたとおり、薬剤師という仕事にやりがいを感じている方が多いので、基本的的にはプライベートの都合では薬剤師を辞めたくないんでしょうね。
まとめ
以上から
- 薬剤師の需要はめちゃくちゃ高い
- 薬剤師はどんな地域でも仕事を見つけて働ける
- 薬剤師の給与はそこそこよい
- 薬剤師は60歳以降も現役で働けるいうえに高い給与を維持できる
- 薬剤師は患者さんの健康や医療への貢献からやりがいがある
ということが見えてきました。
薬剤師は本当に素晴らしい職業です。
もし、いま薬剤師てキャリアチェンジをお考えなら、やはり「薬剤師」として職場を替えることが妥当でしょう。
もし、転職をお考えなら、こちらも参考にしてください。